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もうすぐクリスマス
街はイルミネーションで飾られて、キラキラで飾られている
眩しいくらいに
最近冷え込んできたせいで、恋人達の隙間も狭くなっていく
(はぁ、寒い。少し…あったまって帰る…ん?)
そこで見てしまった恋人の姿…
どっかのイケメンと腕を組み、嬉しそうに寄りかかる…俺の恋人…
あんな笑顔、久しぶりに見た
ガラガラと音を立てて…何かが壊れた
お互いに忙しく、なかなか会えなかったけど…それでも三年付き合った
周りからも、お互いいい歳だし三年ならもういいんじゃないか?
そんなもんかと周りに囃し立てられ…
たった今、受け取りに行ったプロポーズの為の指輪
この時期にあのブルーの紙袋持ってたらさ、いかにもって感じで恥ずかしいから
右手に持ったバッグの中で、パカッと開けられるのを息を殺して待っている
俺は胸ポケットから携帯を取り出し、彼女の名前をタップする。
プルルル…プルルル…
道路挟んで向かい側から見られてるとも知らず、着信に気付きイケメンから距離を取る。
『はい、総司?』
「優香、仕事中悪いな、今夜も遅いのか?」
『…ええ…どうかした?今夜も遅くなりそうなの…ごめんなさい』
「そうか…会いたかったが、仕事なら仕方ないな」
『総司、ごめん…ね?』
いつもの甘えた声色、今思えば…都合の悪い時の誤魔化し…だったな
「いや…じゃぁな」
そう言って、顔をあげるとイケメンに飛び込むように笑顔が弾ける彼女がいた
俯いて電話をしていた俺は、道を挟んで反対側…
俺と電話で話していた優香を待っているイケメンにジッと見つめられていることに気づかなかった
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