7話

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7話

「はい静かに。紹介するから。・・・あいって名前をつけた。もともとの名前はNo.199739だそうだ」 ご主人様が私について簡単な説明をする。 「何歳ですか〜?」 背の低い、お餅みたいな人が私を見つめる。 「多分、24とかそこらへんだろ」 「ざっくりしてますねー、まぁいいや!じゃ、僕達も自己紹介しましょ!」 「そうだな。僕、池崎陽翔。ここでは一応長男で、27歳」 「僕は松井奏樹!25歳だよ〜!」 「柏木蒼真です。24歳だから同い年だね」 「前原智輝ですっ!23歳!」 「・・・・・・桑原悟です。22歳です」 皆さんが次々に自己紹介してくれる。 「No.19・・・いえ、あい、です。24歳と思われます」 私も7人方に向けて頭を下げる。 「それじゃ、あい。これからよろしくな」 皆さんとの挨拶が終わり、私は部屋に連れて行かれる。 「わぁ・・・」 部屋にはなにかの器具がたくさんあった。 「これ、なんですか・・・?」 「ん・・・音楽作るときに使う機材」 ご主人様がベットに座りながら答える。 「あい、ちょっと来て」 自分の隣を示して言ったご主人様。 「失礼します・・・」 横に座らせていただき、私より背の高いご主人様を見上げる。 「どうかなさいましたか?」 「・・・あいはさ、ここで暮らすことが嫌じゃないの?」 「ご主人様が私を買ったのですから、私はご主人様のものです。―――私をど うするかは、ご主人様が決めることです」 「・・・そう・・・」 うつむき気味にため息をつくご主人様。 「何か、お悩みでもございますか・・・?」 「いや、大丈夫。ありがとう。もう疲れただろうし、寝ていいよ。」 「ですが・・・」 「いいから寝る」 ご主人様が微笑みながら言う。 「・・・はい」 「俺も寝よっかな・・・」
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