untitled 010

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駅のホームに置かれた自販機が死んでいた。黒く分厚い巨体の正面には巨大なタッチパネル。「調整中」の白い紙が貼られている。以前は明るく輝いて商品を紹介し感謝を述べて、ときおり今日の天気を教えてくれた。電源の入っていない暗闇に覆われた棺桶は喧噪の間でじっとたたずんでいた。
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