わたしはだれのもの

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「てか千葉くん。寝ぐせ、すごいよ」 「どこ」 「ここ」  部屋の中に戻って笑いながら黒髪を手櫛で整えると、笑い返されてついでのようにベッドの上に押し倒された。ついさっきまで彼が眠っていた名残で、そこはまだあたたかい。なのに、口の中に入ってくる舌はアイスのせいでひどく冷えている。  ひんやりした彼の舌にわたしの熱がうつって同じくらいの温度になるまでキスを繰り返していると、ふいにわたしのスマホが振動した。 「トモからだ。ほのか今どこ? だってよ」  素早くスマホを取り上げた千葉くんが、わたし宛てのメッセージを読み上げる。 「貸して」 「んー、どーしよっかなー。い、ま、ち、ば、の、い、え、」 「ちょ、やめてよ!」
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