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二限が始まるまであと何分だろう。わたしはトモくんと一緒にゼミに出席しなければいけないし、千葉くんは千葉くんで他の講義を取っていたはずだ。
それとも、サボる……?
そうしたわたしの頭の中を読み取ったのか、彼は彼なりに時間を気にしていたのか、はたまた気まぐれか。
唇も指も、わたしから離れていく。
「学校行くかあ。起こしてくれてありがと」
「……」
「何? 続きヤりたかったら夜来てよ。それまで我慢してねー」
「うるさい、行きません!」
枕をひっつかんでバシバシ殴ると、千葉くんは腕でガードしながらぎゃははと笑った。
行かないと言いながら、結局わたしはまたこの部屋に来るのかもしれない。今までも何度も、そんなことを繰り返している。
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