耳たぶ解禁

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 田舎町を歩いていると、前からご老人がやってきた。そして私にこう言った。 「…い……ん」 何て言ったのだろう。もう一度聞いてみよう。 「か……きん」 そうか、分かったぞ!!このご老人は『火、水、金』と言ったのだ! 「何が火、水、金なんですか?」 私は無邪気に言ったこの発言を後に後悔することとなった。 「あんた絶対に聞こえとるやろが!!!「か・い・き・ん」ってちゃんと言ったやろが ほんまに!!」 私は聞こえなかった。 「I can't hear.」 私がこう言った途端、ご老人は私の耳たぶを引っ張り、びよんびよんに伸ばした。そして私は耳たぶの長さの世界記録に認定されたのだった。 End ~新たな才能の解禁~
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