1年半分のごめんを言わせてくれ

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1年半分のごめんを言わせてくれ

あの日からずっと・・・・・口を利かない、無視する、目を合わせない・・・・・・そうやって過ごしてきた・・・・でも全部俺は無理してそうしていた! 本当は話したかった一緒にいたかった 恋しかった・・・・また一緒にいたい! それが俺の素直な気持ちだった。 ベンチを後にして学校の外のCafeへ移動した。 新富には後で説明すると言って別れた。 これまで俺が葵生にした事を思い出してみる。 「俺今までごめん・・・・・ずっとお前を避けて口効かないように目を合わせないようにしてた・・・・・でもお前が許してくれるならまた前みたく話して欲しい・・・・・」 あいつは黙って聞いていた・・・・・・下を向いて何も言ってくれない! 俺は冷めたコーヒーをスプーンでクルクル掻き回していた! 何も言わないあいつを見た….. あいつが泣いていた・・・・・・ 肩が震えて声を殺してあいつが泣いている。 ポタポタと落ちる涙に気がついて俺は心臓が止まるほどの衝撃だった! 声を殺して泣くあいつを見て今まで俺があいつにどれ程酷いことをしたか気がついた! 泣いてるあいつを見ていたら俺も涙が溢れてきてあいつと同じように下を向いてポタポタと落ちる涙で膝を濡らした。 カフェの片隅で男2人が何も言わないで泣いてるなんてきっと知らない奴が見たら、何やってんだって思われたかもしれない! だけど俺たち2人にはこの涙はあの日から一年半分の涙だった! あいつが泣いている、あいつの気持ちが伝わってくる気がした! あいつもあの日からずっとこの日を待ってたのだとわかった。 2人とも動くに動けなかった! 涙が止まるまでこのままでいた! どれくらいそうしてたのかわからないけど涙が止まって俺は冷めたコーヒーを飲んだ! 喉が渇いていたけど冷めたコーヒーは不味かった! あいつもやっと泣き止んで顔を上げて俺を見た! その顔は泣いた後なのにカッコよかった! 俺はきっと今最悪ブサイクなのにあいつは泣いてもカッコいいのかと思ったら少し笑えた! 「悠・・・・・ありがとう・・・・・俺・・・・ずっとお前と話したかった、お前の事が恋しかった・・・・・・ずっとお前から話しかけてくれるのを待ってたんだ。 あの日俺の言いたかったことをお前は聞かないで出て行ったろ、  俺お前から好きだって言われて、ほんとは俺もお前にそう言おうと思ってたんだ、それを先を越されて・・・・・アッて思った瞬間お前は怒って出て行ってしまって、理由も分からないし次の日から無視されて話かける事もできないし・・・・・・ずっと俺辛かった」 「だって・・・・お前が笑ったって思ったから・・・・」 「笑ってないよ、悠が告白した時びっくりして・・・・・思わずアツってなったら、お前が速攻出て行って・・・・・取り残された俺の気持ちわかる?」 「俺・・・・・・だって笑たって思ったから・・・・・もう何も聞きたくなくて・・・・・」 「ほんとにお前は・・・・・・次の日からずっと俺を無視してたくせに。」 「だって・・・・・・笑われた俺の身にもなれよ」 「だから・・・・・笑ってないって言ってるじゃん」 「俺はあの日夜中まで泣いたんだから・・・・・そしてお前を無視するって決めたんだ」 「バカだお前は・・・・・意地っ張りで早とちりで・・・・・だけど俺も悪かったお前に勘違いさせるようなことして」 これまでの長かった苦しい時間がやっと終わった・・・・・・終わってみれば全部俺の早とちりが原因だった。 一大決心をして告ることにいっぱいいっぱいで余裕のなかった自分の大失態。 なんて無駄な時間苦しい思いをしたのだろう・・・・・しかも俺のせいであいつも同じように辛い日々を送ることになって・・・・・1年半分のごめんを言った。
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