連続不審死事件

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連続不審死事件

 高橋の管轄区域で高齢男性の死体が相次いで見つかったのは、年明けしばらくしてのことだった。 「見たんですよ、短時間ですけどほんとにこう、ボワッって光ってたんです!」 そう訴える目撃証言は一つではなかった。  不審死の遺体はもれなく検死に回される。 解剖の結果、三人の死因は急性心不全。  三人目は頭部に外傷もあったが、倒れたときに不運にも河川敷の階段を転げ落ちてできた傷と診断され、事件性はなしと判断された。  他殺に該当するような不審な点は見当たらず、三件とも事故死として速やかに処理された。  しかし高橋は三人目の遺体を発見した主婦の言葉がどうにも気に掛かった。
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