突然の婚約破棄

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突然の婚約破棄

王城の豪華絢爛な夜会の場 そこでは、今年度王侯貴族のみ入ることができる学園を卒業した生徒たちのための祝いとして夜会が開かれていた 今年度の卒業生は王太子、王太子の婚約者兼聖女や、高位貴族や隣国の留学生や名だたる貴族の子息などが多く卒業しており、例年より豪華だった 華やかなドレスを纏った令嬢たちや一目で質に良いものとわかるチュッニックや燕尾服をきた貴族令息たちが音楽に合わせ踊っている (例年より華やかな卒業パーティーね…)そう思ってフェミリアは周りを眺める 彼女のドレスはデコルテの開いたドレスにパゴダスリープで関節あたりからレースがふんわりと何層にも重ねてある上品なドレスを纏っており、スカートの部分は聖女を象徴する銀色の百合が刺繍されいるので。聖女であることを示している (殿下は、まだいませんね…)と婚約者がまだいないことに安堵した 学園でも気に入らないものがいると嫌がらせや誹謗中傷を行うのだ。 過去にいじめられてきた生徒も今何人かはいるため、もし出会ったら何をしでかすか…それが心配でしょうがない そう考えていると声をかけられた 「フェミリア様。どうかなさいましたか?」 「あら、エルレア様!すいません、考え事をしていたもので…」と微笑むと 「殿下のことですか?」と神妙な顔し聞かれた 「えぇ。今、この場には殿下に傷付けられていた者もいますから…」 「ですが、その者達の心の傷は浅いのではなくて?」と笑った 「なぜでしょうか…?」確信したような笑みを不思議に思いと聞くと 「貴方は殿下にいじめられていた者全員に相談に乗っていたではないですか?相談できる誰かがいると言うのはとても大事なことではなくて?」と優しい笑みをエルレア浮かべた 「ですが、私に心の傷を癒すことはできません。壊された物を治すことも…怪我が治せても…」当時のことを思い出し、眉間に皺がよるのがわかった 「王族にいじめられたのですよ?普通誰も手を貸しませんわ。けど、貴方は手を差し伸べた。貴方は何もできていないと思っても、彼らはきっと救いの女神に見えますわ。」 「っ…そう言っていただいて嬉しいですわ。ありがとう、エルレア様」と思わず涙ぐんでしまった 自分のした行いが誰かを元気づけることができるなら嬉しいと思った 「さぁ、あちらへ行きましょう!貴方様と踊りたそうに殿方は見つめていらっしゃるわ!」そう言ってエルレアに手を取られる (そんな奇特な方いらっしゃらないわよ…)と思いながらも隅の方から広間へ進んでいく 突然会場内の光が消えた 音楽も鳴り止み、場は混乱した そして二階にあるバルコニーような部分に光が当てられる いたのは婚約者であるレイナート・フォン・ルーヴェール まるで勝利を勝ち誇ったような笑みを浮かべている そして 「フェミリア・リアンデール!貴様との婚約を破棄する!」とたからかに声を上げ、フェミリアの方へ指を指した
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