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わたし:趣味のいい庭が紅葉で最盛期を迎えています。
なぎさ:自然林や高木の紅葉もいいけど、庭園の低木もいいね。
なぎさ:梁が立派だなぁ。フリーハンドの線がいいね。
これは河原の風景を写してる感じがする。
少しずつ色を失う冬河原
わたし:五箇山の合掌造りがいくつかありました。
なぎさ:合掌造りって外から見ると美しいけど、中を覗くのはちょっと怖い感じがするよね。
そーそーこんな感じ。
こんな写真撮るなよ!
わたし:怖いと感じるか、なつかしいと感じるか、意識下で受け取っているものはそう違わないんじゃないかな。
ぬくもりを求めて影の濃さ増しぬ
なぎさ:あ、これいい。南の方?
わたし:ううん。山梨県塩山の広瀬家。軒が低くて、大して背が高くないわたしが頭をぶつけちゃった。
なぎさ:窓がほとんどないんだね。
わたし:塩山は盆地で暑さも寒さも厳しいからかな。
なぎさ:いしかんとう? せっかんとう? 読み方も意味もわかんない。
わたし:いしがんとうでも、せきかんとうでもいいみたい。というか、石敢當はこの文字自体に呪術的な意味があるような気がする。
なぎさ:って、魔除けか何か?
わたし:でしょうね。T字路の突き当りや四つ辻に設けられるそうだから。沖縄に多くて、これも宮古島のものだけど、福建省南部が発祥で、台湾、香港、マレーシア、ベトナム、シンガポールにもあるらしい。
なぎさ:どこも漢字で書いてあるの?
わたし:そう。だから文字がキモなんじゃないかと。
なぎさ:なんかすっきりしないなぁ。道端の石像や石碑って、鎮めたいモノを象って鎮めるって二重性があるんじゃないかな。
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