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デートの約束
「クリスマスの予定は?」
隼人に訊かれ、私はすぐには答えられなかった。
「え、え? クリスマス? えっと、何もない、けど?」
予定がなかったかを思い出しながら返答する。
洗い終わった食器を彼から受け取り、布巾でお皿を拭く。
「じゃーさ、そのまま開けといて」
「え? いいけど。……何かあるの?」
「デートしよ」
「でっ!」
思わずお皿を落としてしまった。
デート。デートってアレでしょ。デートでしょ?
「あっぶなー……。ナイスキャッチ、俺」
「あ、ごめん」
我に返った私は、隼人からお皿を受け取った。
クリスマス。デート。
つまりクリスマスデート。
それって、恋人みたいじゃん! 恋人だけど!
理解した途端、煩いくらいに心臓が暴れ出した。
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