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06
皇祐は敦貴と距離を置くことを決める。
――これ以上傍にいたら、だめだ。
はじめてできた大切な友だちなのに、考えることは友だちに対することではなかった。
いやらしいことをする敦貴と自分を想像してしまう。
――敦貴に対して失礼だ。
知られてしまえば、嫌われるだろう。そこまで考えて怖くなる。
一人で平気なはずが、敦貴に関してだけは違った。
――こんなことなら、出会わなければ良かった。
皇祐は、敦貴と出会うことが、自分をこんなに悩ませる原因になるとは思っていなかった。
――仲良くなって友だちにならなければ、好きにもならなかったのに。
自分自身を責めたくなった。
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