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浩人の手が髪を弄び、頬を優しく撫でる。指がなぞるように唇に触れた。誘われるように口を少し開けると、無意識に英は、その指を軽く舌先で舐めた。
なぜそんな事ができたのか、自分でもわからなかった──ただ、その事が間違いなく浩人に火を付けた。
テーブルの下で、ミニスカートの中に、浩人の手が入ってきたのだった・・・
浩人の手は、内腿を撫でると、そっと中心のふくらみに触れた。
『いや・・・っ』
声にならない声が出た。
体を動かそうとしたが、肩をしっかり抱かれているので、身動きできない。頭の中が真っ白になった。
回りは寄り添っている恋人同士ばかりなので、誰もこちらを見ている人はいない。
怖くなり、なんとか逃れようとした時、瞬とユカが戻ってきた。
すぐに、浩人の手は離れた。
「お待たせ。そろそろ帰ろうか?あまり英の帰りが遅いと、ママがうるさいからな」
瞬が促して、みんなで店を後にした。
顔が赤いのを悟られないか、恥ずかしくて、英はうつむいたままだった。
そんな英に、浩人は知らん顔をして、今度はまた腰に手を回してきた。
その手を振りほどけないまま──恋人同士のようにして帰った。
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