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エレキギターの練習※ (最終話)
ハーキュリーズのライブが終わって間もなく、浩人から瞬宛に、エレキギターを弾きに来ないかと誘いの電話があった。
「でも、ユカの別荘に、週末招待されてるんだよ。俺は行けないから、お前一人で行って、浩人にギター習って来いよ」
瞬は都合が悪いので、英だけで行けと言う。
英は少し迷った。ライブハウスで浩人に体を触られたあと、気持ちが動揺していたからだ。
ただ、浩人の事は好きだし、会いたかった。ギターも教えてもらいたかった。
英にとって、ギターを習いたい、は浩人に会いたい、と同じ意味を持っていたのだ。
結局土曜日の午後、一人で浩人の家へ行った。母は、エレキギターは不良の遊びと決めつけていたので、浩人には英語を教わっている事になっていた。
「英ちゃん一人なの?」
「うん、瞬兄さんは、伊勢に行ってるよ。ユカさんちの別荘に」
「ああ、そんな事言ってたな。いいよ、入って」
「ギター触っていい?」
英は、浩人の部屋に入ると、いつもの様にギターを抱えた。
浩人は、その英の後ろに回り、
「ギターがまだ重そうだな」
と言って、英の手に自分の手を重ねて、一緒に持った。後ろから抱かれるようになった。
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