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シャツ越しに、浩人の体温が伝わる。英の胸が高鳴った。その体勢のまま、浩人が言う。
「英ちゃん、──怒ってないか?」
「怒ってないよ──」
「よかった。もう来ないかと思ったよ」
「だってギター弾きたかったし、浩人さんにも会いたかったよ」
それを聞いて、浩人はそっと英からギターを取り上げると、床に置いた。そして英をぎゅうっと抱き締めた。顔が近付いて、熱い息がかかる。あっ、と思ったら、キスされていた。
唇を強く押し付けられ、そのまま英は、側にあったベッドに押し倒されていた。
「あ・・・っ」
「いい子だ──英ちゃん」
「浩人さん──」
浩人は唇を離し、英を抱いたまま、顔を見下ろして言った。
「この前、あんなことしたの、嫌だった?」
「ちょっと嫌だった──あんなとこで──恥ずかしかったから」
「あんまりミニスカートが似合うから、我慢できなくなったんだよ──あんな格好で大学生を誘惑したら、ダメだよ」
「だってあれは──」
そこまで言って、また唇を塞がれた。そして耳元で囁いてくる。
「僕が嫌いかい?」
「ううん・・・嫌いじゃない・・・」
「じゃあ、好きか?」
「うん──好き」
「僕も、英ちゃんが好きだよ」
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