64人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
妻は明るい性格だ。
さっぱりしているというかあまり女々しくなく、俺は泣けば許されると思っている女女している女性が嫌いだった分、妻のさっぱりした性格が合っていた。
時々突拍子のない事をしたり言い出したりする事もあったが、決して家族を裏切る様な事はしなかった。
いい妻、嫁、母であった。
幾分男らしいので息子達ともとても仲が良かった。
母というより友達に近い感覚だった。
たまにしか家に帰らない自分としては何気に身の置き場がなくなる位その愛は凄かった。
けれど妻はそんな俺を爪弾きにする事もなく子供達と上手く会話出来る様に話を振ってくれたり、空気を読んでくれてたりした。
子供は二人とも男の子という事で口下手な俺に似たのか滅多に話をする事はなかったが、妻がいると普通に会話は出来た。
これが娘だったらもっと会話はなかったであろう。
もし、俺が二週間に一度しか戻らない事で寂しい思いをさせていたなら、、もしそれが原因なら、、?
いや、違うな。
俺はトラック乗りが天職であって人付き合いも殆どなく、それなりに給料もいい。
妻はそれを知ってくれていたし、理解もしてくれていた。
そもそも結婚前もってから俺はトラック乗りだったし、妻から「寂しい」と言われた事はない。
いくら突拍子のない事を言う妻でもこれに関してはいまいちピンとくる離婚内容ではない。
というか俺が理解出来ないだけなのか?
同じ歳だから46にして俺は独りになるのか?
それなりに頑張ってきたつもりだったが、、俺はただの子育ての為のATMだったって事なのか、、?
それを認めてしまうのは限りなく辛くなるので止めよう。ATMだったとしたらなんて虚しい20年だったのか、、、、
最初のコメントを投稿しよう!