第一章 出会い

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〈takaomi〉 「お疲れ様です」  昴と別れたあと、事務室に行くと、同じ大学の1年先輩、工藤友則がミーティングテーブルでコーヒーを飲んでいた。 「おう、お疲れ」  貴臣もディスペンサーでコーヒーを入れ、工藤の隣に腰かけた。 「お前のクラスは気楽でいいよな。こっちはもうみんな殺気立ってるから。注意すると落ちこんで、ばっくれる奴もいるし。ったく、いまどきの受験生は繊細すぎだっつーの。俺なんか、受験期も入学後もどんだけの罵詈雑言を浴びてきたか」 「そうですか。そこいくと俺の受け持ちはたしかに気楽ですね」  貴臣は適当に相槌を打って、話を強制終了した。  この人、話、長いから。  愚痴に付き合ってたら、昼メシ食べそこねそうだ。
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