第二章 例外

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〈takaomi〉  昴とラーメンを食べた翌日。  七海からまたランチを一緒に食べようと誘われた。  で、昼休みに5分ほど歩いたところにあるピザ店で待ち合わせた。  石窯で焼く本格的なピザを食べさせる店で、最近オープンしたばかり。  七海は先に来て、窓際に座っていた。 「ごめんね、呼び出して」 「構わないよ。何、頼む?」 「時間がかかりそうだったからマルゲリータを頼んでおいたけど、良かった?」  貴臣は返事の代わりに微笑みで返した。  暑いなかを歩いてきたので、喉がカラカラだった。  七海がグラスについでくれた炭酸入りのミネラルウォーターを、一気に飲み干し、ようやく人心地ついた。
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