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でも……
先生が自分を好きになるなんてありえない。
この思いは絶対に通じない。
それはちゃんとわかっていた。
だって、貴臣には彼女がいるのだから。
この前、先生と一緒に歩いていた人。
清潔感があって、笑顔に余裕が感じられる大人の女性。
とってもお似合いなふたりだった。
だから、今のままでいい。
貴臣の特別な生徒というポジションで。
なにしろ、個人レッスンを申し出てくれたのだから。
それだって、控えめに言っても最高だし。
それに……
そもそも、男の自分と先生が恋愛関係になるってどういうことか。
昴自身もよくわかっていなかった。
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