第四章 ターニング・アラウンド

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 でも……貴臣は留守だった。  明かりの消えた部屋の前に立って、気づいた。  ああ、彼女と会っているんだ、きっと。  泊まりかもしれないな。  クリスマス、近いし。  すべての気力が身体から抜けていく感覚を覚え、昴はその場にへたりこんだ。  寒い……  こんなに寒いのは初めてだ。  雪山で遭難するってこんな感じなのかな。  ここで寝ちゃったら、死んじゃうとか……  先生、びっくりするな。  ここで俺が死んでたら……  そうぼんやり思ったけれど、睡魔には勝てず、意識は途切れた……  だから……  先生が手を差し伸べてくれたとき、夢を見てるのだと思った。
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