壁に耳あり

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壁に耳あり

ある日のこと。 片田舎に住まっている私は、百貨店に用事が出来た為とある駅より電車に乗ったのだ。 カタカタン、カタカタン、 「そうですよねぇ」 「あれは強度を、、、」 うん?何か専門的な話が聞こえる。 耳をそばだてると、何となく微に入り細に入った会話だった。 確かに周りには話が解るような人は見当たらない。 でも、解らないだろうからって企業秘密みたいなことペラペラ喋るのは大丈夫なのか。 もしかしたら解る人がいるかもしれないじゃない、少なくとも企業秘密みたいだと思う私がしっかり耳を傾けている。 「壁に耳あり障子に目あり」 どこで誰が自分たちに関心を向けているのか分からないから、話をする時は気をつけねば。先人の教えは素晴らしいと思いカタカタンカタカタンと旅を続けたのであった。
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