【言の葉の欠片《2》】

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【ブランド】 私はブランド品が大嫌いだ。 私の妹はブランド品が大好きだ。 私は妹に言う。 「そうやって、ブランド品で身を固めても自分が輝いていないとみっともないだけだよ?」 と。 妹は私に言う。 「ブランド品で着飾らないと馬鹿にされるもん」 と。 流石に口に出しては言わなかったが、妹は、その程度の人間でしかないのだろう。 私も、まだまだ未熟だが、少なくともブランド品で身を固めなくてはならない程、自分を卑下はしていない。 これまで這いつくばって頑張って生きてきた人生だ。 その確固たるこれまでの人生を私は恥ずかしいとは思わない。 安い服しか持っていないが私は、それで十分。 笑いたい奴は笑え。 でも、あなたに笑われる程、私は落ちぶれてなんかいないから。 分かる人には分かる。 私が放つ輝きを、ね? そう。 今の私、そのものが『ブランド』なんだよ? (2022年11月27日)
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