お久しぶり帝王

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お久しぶり帝王

 それは、1958年の頃のことでした。  おおーい!おおい大砲玉!お前、前の枯葉みてえなクールな何か(サムシンエルス)一発頼むだがや!で、赤男?赤男はどこ行っただか?!マグマグいねえとあいつ等逃げちまうがや!あいつの滾るみてえなサウンドねえと困るだが!  帝王困っちゃいました。  あー?まあ、サックスがブイブイしてる時は、儂がピアノ弾くだがや。あれ?これ、逆にクールだがや?  視界の隅に、ヘロインぶっ込みすぎて灰色になってるビル・エバンスは、見なかったことにしました。  みなさんこんばんは。洲原敷いちろうです。  今更ながらにマイルスのアルバムをきちんと聴いた。  1958年録音の、マイルストーンズっちゅうアルバム。 c18dbbdd-7269-4ad1-a795-12c0a6ed5df7 (注)うん。消される。  ああまあ、ここだけの話、マイルス大好きなんだけどさ。  何だろう、そんなに気合入れて聴かない時期もあるのさね。  要するに、カインド・オブ・ブルーとか、バース・オブ・クール期のマイルス。 ebc34bc0-bc0e-4ae9-9268-03907af38997 (注)これ、多分平気?  勿論、1958マイルスもさ。 93e3401b-36bb-4496-888b-36dc5a0c4146 (注)エバンス聴きたい時これ。  だって、クールの誕生聴く時、結構心の準備が要るから。  要するにモード・ジャズ全開期のマイルスって、難解なんだよなあ。  まあどっこい、マイルストーンズ聴いてると、そういうの馬鹿馬鹿しくなるのさ。  これ、いいアルバムだよ。思った以上に。  パーソナルは、帝王、トレーン、フィリジョー、ポール・チェンバースに赤男(レッド・ガーラント)っていつものメンツ。  まあ、この頃のマイルス脂乗っとるからね。  だが、今回はいつものクインテットに大砲玉(キャノンボール・アダレイ)入れた、豪華なセクステット構成になっておった。  特に今回はレアなことになっている。  何故か、一曲だけ赤男が不参加になっとって(多分、試合があってデンプシーロールかましに行ったと思われる)、マイルスの下手上手なピアノが聴けるってのがある。  あれだね、エバンスヘロでそれどころじゃなかったんかね?  まあ、ヘロでブリブリになってる奴は基本役に立たんから、切れるの待つしかないもんね?  シッズ・アヘッドって曲ね?こいつはたまげた。  あれだね、ひたすらマイルスのやることパクってたドーハムの旦那が、ピアノ弾いてた曲があったの、これが原因?  個人的に一番のフェイバリットは、ドン、ブラ、コッコ、ドン、ブラ、コッコっつう曲。  マイルストーンズって表題曲ね?モダンジャズ桃太郎は忘れる方向で。  こーりゃー何だー、大きな桃だー、食いでがありそうだー。ってのも忘れろもう。  まあとにかく、台風来るかもって時に、月見ながらタバコ吸って聴いてた、文化的廃棄物の姿がありましたわい。そろそろ季節なのがズワイ。  いい加減にしろ。それじゃあまたね~。
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