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「はてさて・・・どうやって持っていくか・・・うーーーーん・・・」
ネザーランドドワーフウサギのなのは、頭を抱えて考え続けた。
「こんなに大量のドングリと木の実をどうやって運ぶんだ?!うーーーーん・・・」
あかりが考えているその時、後ろでそのドングリや木の実を狙っている者がいた。
「もーらった!!」
「しまったーーーーっ!!」
地面に集まったドングリを、突如飛び出してきた1匹のリスが次々と頬袋に詰め込んでくすねてきた。
「こらまてぇーーーーー!!この泥棒リスーーー!!」
シマリスのクリスは、プンプン怒るウサギのあかりにアッカンベーをしてそそくさと木の枝を渡って何処かへ行ってしまった。
「んもぉーーーー!!あの泥棒リスめーー!!って・・・あーーーーっ!!」
今度は更に他の動物達が、ワラワラと木の実に群がっているのを、ネザーランドドワーフウサギのなのは仰天して駆けつけた。
「みんなぁーーー!!勝手に取らないでぇーーー!!これあたしのーーー!!あたしのよーーーーーーー!!!!!」
「ねぇ、ウサギ・・・何でドングリとか持ってるのさぁ?」
「フツー、ウサギってドングリとか食うっけ?」
「これはわしらが見つけたんだよ!?だから、この木の実はわしらのものじゃね?」
「こんなとこに置きっぱなのが悪いんでしょ?!そんなに大事なら、常時持ってりゃいいじゃん?!」
動物達は皆、好き勝手な言い訳をべそ無きのあかりに言い放って全部持っていってしまった。
「みんなぁーーー!!勝手に持っていかないでねぇ!!この木の実は忘れものなのーーーーー!!ノウサギさんの忘れものなのーーーー!!」
大切なノウサギの忘れもののドングリや木の実を持っていかれたネザーランドドワーフウサギのなのは、取り乱して大泣きしながら、持っていった動物達を必死に追いかけた。
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