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文学少年の苦悩
お題 空音さんには「こんな世界は嫌いです」で始まり、「俗に言う失恋というやつです」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば5ツイート(700字程度)でお願いします。
*
こんな世界は嫌いです。僕は小さく笑って背を向けました。
「ごめん、ゆうたくんのことは弟としか見れないの」
美しい、そして僕の愛したさおりさんはそう言いました。
「ごめんね急に。これからも話してくれると嬉しいな」
念の為用意しておいた答えをなぞると、ホッとしたようにさおりさんは微笑みました。僕はさおりさんをそんな顔にさせてしまったことに後悔しながら、手を振って家とは反対の方向へ歩き始めました。
橙色の空はなんだかセンチメンタルで、僕の心とは反対に子供たちが元気に走っています。家の方へ歩くと嫌でもさおりさんの家を通らなければならないので、僕は宛もなく反対側に進みます。
気付くと河川敷まで来ていました。川は昨日の雨の影響で増水しているのか、穏やかではありません。僕は新しい服をよごしながら、河川敷を下りました。靴と靴下を脱いで、川へ足を運びます。秋の川は予想以上に冷たく、足を引っ込みかけましたが、それ以上に胸が苦しくて僕はもう一歩進みました。
もうこんな世界は嫌いですから、終わりにしてしまいましょう。この胸の苦しみを抱えて生きる自信もありません。ざふざぶと進みかけると、ぐいと腕を引っ張りれました。
「何してるの」
声の主は利発そうな女性でした。
「終わりにしたいのです」
女性は怒ったように無理やり僕を引き上げてしまいました。
僕は事の顛末を丁寧に話しました。胸が苦しく、息ができません。そう言うと女性はケラケラと笑いました。ムッとしましたが、女性は強い眼差しを向けてきました。
「失恋くらいで死ぬなよ。振り向いてくれるまでアタックするのが恋じゃねぇのか?」
失恋と言語化された瞬間、なぜか心がスッとしました。何故かは分からないけれど、辞書に載るたった4文字で楽になりました。僕は今新しい経験をしました。俗に言う失恋というやつです。
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難しかった……なんかぐだぐだで納得いきませんが、即興クオリティということでご勘弁を。
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