夏の忘れ物

ハイビスカス（冬支度も済んだのに）

　我が家のハイビスカスが冬支度を済ませたことは先日作品にさせていただきました。
　なんと、冬支度をして、ちょん切られてしまったハイビスカスについていた蕾が開花したのです。
　冬支度で短く切る前に二つ付いていた蕾のうち一つを咲かせました。
　もう一つの蕾は気温が下がりすぎて枯れてしまっては元も子もないので、咲かなくても仕方がないと思い、室内で管理するべく、長さをカットして、蕾がついたままペットボトルに挿してありました。
　気が付くと、蕾が段々膨らんできて、夏であれば一日で花が咲き、花も一日で終わってしまうのですが、花が咲くまで４日もかかり、花が咲いてからも３日ほどきれいな姿を見せてくれていました。

　そのほかに夏にポットで育てるシリーズのプチトマトの間引きしたものをプランターに植えたのですが、ポットで残されたトマトよりも成績が良く、たくさん実をつけていました。
　１１月も終わるというのに昼間が暖かいせいか、何の覆いもしていないのに、まだ花を咲かせ実をつけ続けています。先々週、
「これで最後かもね。」
　と、言って収穫して食べたのですが、夏のトマトより皮が柔らかく、完熟していないトマトもとても甘かったのです。
　プチトマトはまだ実がついていて、しっかりと色づいて、今収穫を待っている一枝と、上の方で青い実をつけているものがあります。

　庭木などは季節にそのまま寄り添ってイロハモミジは紅葉し、秋に咲く花も、もう枯れました。

　ハイビスカスとプチトマトだけが、夏の忘れ物として、まだ私たちの目や口を楽しませてくれています。

【了】