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小学校の元彼と別れて、私は罪悪感を抱いていました。故意的にではなかったけど、別れた彼氏と、今の彼氏とで、二股をしていたということになるからです。
確かに私は、元彼のことが好きでした。事実だけど、もう過去のことです。
――これは、わざとじゃないから。
私はそうやって事実から目を背けていました。
そんなとき、ある噂が私のクラスでたちました。
私の彼氏が、彼の幼馴染と付き合っているらしい、と。
二股で泣かせた者は、二股に泣く――そういうことなのでしょうか。
しかし、わたしと彼のトーク履歴には、はっきり残っていました。
“〇〇が好きだよ”
何気ない会話の中で、彼が突然送ってきた文です。
短い一文だけど、何よりの証拠になります。彼は浮気なんかしていません。
私のことが好きなのです。――絶対に。
付き合い始めてから4ヶ月ほどが経ったときのことです。
“別れて友達っていう関係にもどりたい”
私と彼は、別れました。
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