俺の向かいの席の女子は俺と同じ裏社会の人間でした。

仕事①

さてさて、今日も仕事の時間だ。
『はぁーい！元気？』
「なんで真夜中のテンションなんだよ、秋霧」
『いやぁ、いいことあったからね〜。それに今何時だと思ってんの？
　夜の11時！ちゃんと真夜中じゃん』
「俺たちにしたらそーでもねぇだろ、」
『んーつれないなぁ。のってヨォ』
「はぁ！？いやだ、これから仕事なんだぞ！」
『はいはい、仕事主義ねおつかれ」
「はァ！？」
『怒んない怒んない』
「これで怒るなは無理があるなぁ…？」
『えーと今日の作戦は……、わぁ今日も刳いねぇ』
「無視すんなぁぁ！刳い？」
『はぁ、、生きる屍退治、だそうだよ。最近巷で有名だよねぇ、生きる屍』
「………俺全然知らないんですけど。」
『疎すぎるの！もう少し社会に興味持ちなさい、噂とかね』
「それは女子の領分だろ、秋霧。」
『女子とか男子とかこの世界じゃ関係ないよ？』
「はいはい、んじゃ生きる屍？の概要教えてくれ」
『ん。生きる屍とはぁ、巷で有名の異能生命体(いのうせいめいたい)
　だね。ある異端者が自分の異能で作り出したとか。これが噂。
　で、私たちの組織、BBで調べた結果その噂は正しいみたいね』
「へぇ、ありふれてんな。」
『それが、何人殺したと思う？』
「はァ！？殺してんのかその異能」
『そうよ、じゃなきゃ生きる屍なんて言わないよ』
『屍って死体…じゃねぇの？」
『それも含めて説明する………ふぇあ！？』
「ん？どした………おわぁ！」
『早速、ご登場？早くない…？噂をすれば影がさすってやつ？』
「オイオイ、どーすんだよ。コレ、ヤベェじゃん！」
『それにしては声が楽しそうだけど？』
「当たり前だろ！こんな骨のある敵久しぶりじゃん！」
『おぉー流石の仕事主義だね、左沢くん？』
「煽んな。」
『口悪男！』
「はァ！？黙れ性悪女！」
『ふっそんな悪口微風だね、それより仕事…え、、倒されてる！？』
「はぁ？………わわわくぁ！？はやえ、俺倒してない！？」
『お前が倒せるわけない』
「ひどくない？ていうかやれることないし、撤収するのか、秋霧」
『そうだね、一旦撤収で事態を確認して、、、あ、報告書、よろしくね？」
「はぁ！？」
ブツっ
きられたし。もうほんとふざけるなぁ！
秋霧………次あったら八つ裂きにしてやる………。
とりあえず撤収らしいし、家帰ってさっさと報告書作って…あ、
学校の宿題やってねぇじゃん！ヤバ。
………誰もいないよね、いま。
じゃ、屋根の上登って走ってていいよね？そっちの方が速いし。ふぅじゃいきますか。
トンっ
トン
ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ………
あぁ、ごめんなさい、この家の人！うるさいかもしれませんが鼠だと思ってくださいぃ。。
そうして家へ帰った俺は、「秋霧〜！」と言いながら報告書を作った。
近い未来に起こる大厄災など、知らずに。