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とにかく、あたしは、驚いて訊いた。
「し、紫音くん、『シルキー』を辞めて、世界デビューするの?!」
「うん! そうなんだ。ぼくは、死んだジョニーさんと約束してたんだ。いつか世界で、活躍するゴマダレになるって!」
う、う~ん。
前半は、分った。
先日、紫音くんの芸能事務所の社長のジョニーさんが、亡くなったのだ。
そのジョニーさんと、いつか世界で活躍する……ゴマダレ?……ああ! タレントか!
つまり、世界で活躍するタレントになるって約束したってことね。
あたしは、紫音くんに訊いた。
「言いたいことは分かったけど、世界デビューする当てはあるの?」
紫音くんは、しょんぼりした。
「それが……当て先は、全然ない……」
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