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その日のうちに瑞季先生に踏んづけクリスマスをやりたいと言ったら瑞季先生は微妙な顔をしたが、僕らの説明を聞いたら快諾してくれた。
「いいんじゃないかい? 瑞季先生、心配しちゃったよぉ。みんな呼んであげよう」
でもって踏んづけクリスマス当日。サンタコスに身を包んだ僕らは体育館でクリスマス会の進行を進める。プレゼント交換にゲームとかして、みんな楽しそうだけど、呼ばれた伊織先生のスタジオメンバーは微妙な顔をしている。踏んづけクリスマスって言ったからかな?
「ではメインイベントの踏んづけクリスマスを開催しまーす!」
僕は元気よく宣言をして、フーフーとスイスイと一緒に敷布団を引っ張り出す。
「まずはお父さんから!」
「へ?」
「早く早く!」
お父さんを布団にうつ伏せに寝かせると僕はお父さんの背中を踏む。
「お客さん、凝ってるとこないですか?」
グイグイとお父さんの背中を踏む。
「ああ。翡翠いいよ。お父さんの汚れた魂が洗われていくよ……」
お父さんはなんでか泣いていた。
なぜか伊織先生のスタジオメンバーはみんな泣いていた。
「私たち、汚れちまっていたね……」
伊織先生もそう呟く。
僕が伊織先生の背中を踏んでいるとちょっと転んでしまって伊織先生の背中に尻もちをついた。
「はぁぁぁぁぁ! 翡翠くんのひっぷがぁぁぁぁ!」
伊織先生がそう叫んだ瞬間、瑠璃お兄ちゃんが僕を伊織先生からひっぺがした。
「翡翠もう充分だよ」
「えへへへ。失敗しちゃった……」
僕らにょんたんずが頑張った踏んづけクリスマスはなぜかそのあと天使の踏んづけクリスマスって呼ばれるようになった。
なんで? 何か違ったのかな?
来年に続きます!
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