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「いっつも偉いよね」
「え?」
「ほら、放課後花に水あげたりしてるじゃん。俺教室からここ見えるから割と見てたんだけど」
「...っ...、」
昔から内気な性格だった。
それに加え、複雑な家庭環境、虚弱な体質、自己肯定感の低さ。
負の性質しか持ち合わせていない自分自身が、昔から酷く惨めに思えて大嫌いだった。
そんな沖田を学校の生徒達は腫物のように扱う。
それだけなら良かったが、中には面白がって沖田のことを揶揄うタチの悪い輩もいた。
自分は何故こんな性格なんだろう。
何故、生まれてきてしまったんだろう。
毎日のように自責の念に駆られ、消えることのない孤独感に苛まれる。
そんな中、初めて悪意のない無邪気な声で話し掛けられた。
驚いて視線を向ければ、そこにはクラスの中心の人間とよく話している他クラスの男子生徒がいた。
それが、暁との出会いだった。
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