22人が本棚に入れています
本棚に追加
「美優、今日から、あなたの新しいお父さんと、お兄さんよ」
そう、お母さんが紹介した二人は、思いっきり我が家の古い茶の間に似合わない、外国人たちだった。
「こちらが、お父さんになる『リチャードⅠ世』さまよ」
お母さんは、そう言って、整えられた金髪に、彫の深い美しい顔をした中年の外国人男性を示した。
リチャードⅠ世さま?!
な、なんだ、それ?!
あたしは、パニくった。
だ、大体、何で、いきなり外人なんだ?!
しかし、そのリチャードⅠ世さまは、座りにくそうに座っていた座布団から立ち上がると、微笑ながら、たどたどしい日本語で言った。
「ミユ、アイタカッタデス」
そう言って、あたしを抱き締めた。
「きゃーー!」
あたしは、思わず、叫んだ。
最初のコメントを投稿しよう!