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「美優……久しぶりだな。元気だったか?」
お兄ちゃんは、シルベーヌから、降りながら言った。
「お、お兄ちゃん……!」
あたしは、号泣してしまった。
「どうして……? いつ、日本へ戻って来たんですか?」
どうにか訊くあたしに、お兄ちゃんは、笑って答えた。
「日本には、さっき着いたところだ。何よりも、まずは美優に会いたくて……」
そして、お兄ちゃんは、真剣な顔になった。
「美優……。覚えているかい? 一年前の僕の言葉を」
そうだ。
よく覚えてる……。
お兄ちゃんを好きかどうか……。
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