「 お兄ちゃんはクリストファーⅢ世 」

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「あのね、美優……、このお二人は、北欧のシンファ王国という小さな国の王族の方々なの」 あたしは、腰が抜けるほど驚いた。 「ええええっ?! そんな人たちが何で、お父さんとお兄さんなの?!」 「お母さんね、シンファ王国には、仕事でよく行ってたんだけど、王族の方々とも、お付き合いするようになってね。国王のリチャードⅠ世さまに、プロポーズされたのよ」 「はああっ?! こ、国王?!」 その国王のリチャードⅠ世さまは、ニコニコとあたしを見ていた。 「それでね」 お母さんは続けた。 「日本人の、それも再婚のあたしと結婚するにあたって、リチャードⅠ世さまは、国王の王位を弟さまに譲ったの」
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