「 お兄ちゃんはクリストファーⅢ世 」

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な、なんと、ドラマチックな! そんなことが、あたしの知らぬ間に行われていたとは?! そうだ。 大体、何で、そんな大事件を、あたしは知らないんだ? お母さんは、あたしの疑問に答えるように、言った。 「シンファ王国では、リチャードⅠ世さまは、病気のために、王位を譲って、外国で極秘療養してることになってるの。それで、息子さんのクリストファーⅢ世さまが、付き添いで、一緒に行動するということにしたのよ」 すると、クリストファーⅢ世さまが、神々しく微笑ながら、お母さんの言葉を継いだ。 「そうなんだ、美優。父の付き添いという名目だが、僕は、ご覧の通り、日本語がペラペラの日本通でね。日本のことなら、美優よりも詳しいかもしれないよ」 はあああっ?! 話についていけないっ! がっ! しかしっ!
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