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そしてその時優羽は思いついた。
(シャワーより、お風呂の方がまだマシかも!)
お風呂ならば、お湯を張って入浴剤を入れたらまだ見えにくいような気がする。
なぜ、城ヶ崎が一緒に入るということにこだわるのか分からないが、それなら一緒に入ってもいいと思った。
「昂希くん! 今お湯を張るから、ちょっと待ってね」
「シャワーでいいだろ」
「お湯に浸かりたいの。それなら一緒でもいいから」
シャワーでいいのにと言う城ヶ崎をなだめつつ、お風呂にお湯を張って入浴剤を投入し、なんとか見えないことを確認して一安心した優羽だ。
足りなかったら、入浴剤を追加投入するところだった。
バスルームには城ヶ崎はさっさと入ってしまったので、後から入る優羽は意を決して洗面所で服を脱ぎ、タオルを当ててバスルームに入る。城ヶ崎は湯船に入ってくれていた。
「ほら、来いよ」
手を伸ばされて優羽はそっと湯船に入る。
ざあっと音を立てて、湯船からお湯が流れていくのを優羽は見ていた。
(こ、これはこれで恥ずかしいかも)
「俺、やることはやってたとは思うんだが……」
優羽の後ろから城ヶ崎が囁いてくる。
なにを聞かされているんだろう……。
「恋愛、はしてこなかったかも」
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