9.三択=(イコール)一択?

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 そしてその時優羽は思いついた。 (シャワーより、お風呂の方がまだマシかも!)  お風呂ならば、お湯を張って入浴剤を入れたらまだ見えにくいような気がする。  なぜ、城ヶ崎が一緒に入るということにこだわるのか分からないが、それなら一緒に入ってもいいと思った。 「昂希くん! 今お湯を張るから、ちょっと待ってね」 「シャワーでいいだろ」 「お湯に浸かりたいの。それなら一緒でもいいから」  シャワーでいいのにと言う城ヶ崎をなだめつつ、お風呂にお湯を張って入浴剤を投入し、なんとか見えないことを確認して一安心した優羽だ。  足りなかったら、入浴剤を追加投入するところだった。  バスルームには城ヶ崎はさっさと入ってしまったので、後から入る優羽は意を決して洗面所で服を脱ぎ、タオルを当ててバスルームに入る。城ヶ崎は湯船に入ってくれていた。 「ほら、来いよ」  手を伸ばされて優羽はそっと湯船に入る。  ざあっと音を立てて、湯船からお湯が流れていくのを優羽は見ていた。 (こ、これはこれで恥ずかしいかも) 「俺、やることはやってたとは思うんだが……」  優羽の後ろから城ヶ崎が囁いてくる。  なにを聞かされているんだろう……。 「恋愛、はしてこなかったかも」
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