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「なんだ、それはいいんだろう。いい、って言ってみな?」
一旦下肢から離れた城ヶ崎が優羽の訴えを聞いてくすくすと笑う。それが本当に嬉しそうで優羽はなんだか逆らえなくなってしまった。
いい……?のかな?
「本当にいやなことはいやだと言っていい。でも恥ずかしいだけなら、それは俺に見せろよ。俺だけが見るならいいだろう?」
「いい、の?」
「恋人だぞ? いいに決まってる。ていうかむしろ見たいだろ、それは。言っておくけど、こんなもんじゃないからな。もっといろいろしたいんだからな」
「も、もっと!?」
──いろいろとは!?
「それはおいおいしてやろう。だから、いいって言ってみろよ。震え声のや……も可愛いけど、優羽の蕩けたいいって好きなんだよ。だから聞きたい」
そんなふうに言われたら、すごく恥ずかしい。恥ずかしいけどいいって言ってもいいのかな、と思う。
「分かった……」
「いっぱい聞かせろ」
きゅっと片腕で抱かれながら、逆の手が優羽の下肢を探る。
「ん……」
抱きしめられているからその腕の中で安心して声を出せる。
鼻にかかったような声で遠慮がちに出てしまったものでもよくできた、という感じで額や頬にキスされるのがとても嬉しい。
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