12.オフィスラブとは?

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 二人で顔を見合わせて笑って午後の業務が始まったのだった。  優羽は家に帰り軽く食事を作って食べ、お風呂に入り、ふーっと深く息をつく。  このマンションに決めたのはお風呂が広かったからだ。内見に行った時はそこまで綺麗ではなかったのだが、大家さんには『女性が入るなら、お風呂や水周りをリフォームしてあげる』と言われた。  戸惑う優羽に『あなたは綺麗に大事に使ってくれそうだから。それにそろそろ新しくしなければと思っていたしね』と笑ってくれた。 『大事に使わせていただきます!』  それで、優羽が入居した時には部屋の中は綺麗にリフォームされた状態で入居させてもらったのだ。  最新の新品のバスルームはとても使い心地が良く、たっぷりお湯を張って入浴剤を入れ、ゆっくりお風呂に入るのが優羽のリラックスタイムでもあった。  ゆっくりくつろいでから部屋に戻る。  そこへ着信があった。発信元は城ヶ崎で優羽は慌ててスマートフォンを手にした。 「も、もしもしっ……」 『優羽? なんだ? そんなに慌てて』 「なんか、出なきゃって思って……あの、声を聞きたかったの」  はぁ……と軽いため息のような音が受話器から漏れてくる。 『このタイミングで声が聞きたいとか、俺は今すぐ優羽に会いたくなるんだが』
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