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「オフィスラブってこんな気持ちか」とからかうと「もう!」と怒られた。
普段怒ったりしない優羽がぷりぷりしているのは可愛い。
そんな言葉遊びすら、優羽とならば無駄な時間とは思えない。むしろ楽しくて、優羽にいろんな表情をさせたくなってしまう。
優羽に対しては自分の大人気のなさを城ヶ崎も自覚してはいた。
その日のミーティングも城ヶ崎のレビューは姫宮商事の取締役たちに非常に好評で、次もぜひ城ヶ崎先生にお願いしたいと言ってもらえたのだ。
充分なクオリティを提出することには自信があるが、その分『KATAGIRI law office』は依頼料が高い。その価格に見合う以上を提供するのが、城ヶ崎の仕事だ。
そういった意味でも次に繋がったのはありがたいことだった。
仕事に充分手応えを感じて、ロビー階に降り、受付から改めて優羽を内線で呼んでもらう。
すると、受付の女性が微妙な顔をしつつ、城ヶ崎を内線の電話口へと呼んだのだ。
「総務課の吉野をお呼びしたのですが、藤井が城ヶ崎様に変わって頂くようにと。よろしいですか?」
「ええ、もちろん」
城ヶ崎は受話器を受け取る。
「城ヶ崎です」
『城ヶ崎さん、今日はお仕事ですか?』
「はい。どうして藤井さんなんです?」
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