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「何らかの処分はあると思うわ。辞職か、異動か……」
「処分を受けたくはないよね?」
想像したくないのに、つい想像してしまった。
優羽はあまりのことに血の気が引いてしまう。優羽は城ヶ崎の胸倉をつかんだどころか、突き飛ばしたのだ。
「本当にごめんなさい!」
「あやまらなくていいよ」
「でも……」
「許す気がないから」
城ヶ崎は優羽に向かってとびきりの笑顔を向けた。
──怖い!笑顔が怖すぎる……。
もはや優羽は半泣きだ。
「私、どうしたら……」
「安心して。訴えるつもりもないし、会社にリークするつもりもない。優羽がいい子にしていたらね?」
「いい子!?」
城ヶ崎は真っ白いクロスのかけられたレストランのテーブルに置いてあったスマートフォンを優羽に向けた。
「今、認めて。優羽、ホテルで俺を突き飛ばしたね?」
優羽は青ざめながらこくりと頷く。
「頷くだけじゃなくて、きちんと言葉で認めて?」
「私、突き飛ばしたわ」
城ヶ崎はとん、とスマートフォンに触れる。
「今、レコーダー機能で録音させてもらった。盗聴でもなく君の目の前で許可を取った。裁判になった場合は正式に採用される証拠だよ。察していると思うけど、逃げることはできないから」
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