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寝室はすでにベッドサイドのライトの明かりだけになっていて、きっと優羽を待っていたんだろうということが分かった。
城ヶ崎が優羽をそっとベッドの上に降ろす。
そのまま抱きしめられてしまったので、優羽は城ヶ崎の背中に手を回した。
「待ってたの?」
くすくす笑う声が耳元にくすぐったく、甘い。
「待ってたな。いつまでも来ないから迎えに行ってしまった。出てこられなかった?」
絶対分かっているのだ。
城ヶ崎は優羽が恥ずかしくて、バスルームから出てこられなかったことを知っていて、からかって笑っている。
「いじわる……」
「いじわるじゃないぞ。まだ俺に見せてくれていないその寝間着の話を聞いたら優羽は引くかもな」
それは聞きたい!
「引かないから聞きたい!」
突然こんな下着や寝間着が出てきたことには驚いたし、確かに入手方法も気になる。
「顧問先で通販サイトを経営している人がいて、相談して買った」
「通販で?」
「いや。写真を見せて、イメージを伝えて。高級ランジェリーのサイトらしい」
「写真って、誰の? いつの?」
「ちゃんと着衣のやつだぞ」
「当たり前でしょっ! それに変なのは撮られたこともないし……」
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