21.ずうっと一緒にいること

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「それもあるし、クリスマスイブはどうするのって聞いたら、商業イベントと切って捨てられたわ」  一緒にエレベーターでロビーに向かいながら優羽が言うと、藤井は苦笑していた。 「なんか、城ヶ崎先生ならそんなふうに言うのが想像できます。吉野さんはどうされたいんですか?」  優羽はどうしたいか。確かにそれは城ヶ崎に伝えていなかったかもしれない。 「一緒に過ごして、一緒に過ごせることに感謝したいかな」 「素敵ですね。ところで、私は彼氏にクリスマスプレゼントをデパートに買いに行くのですが、吉野さん、ご一緒していただけませんか?」 「商業イベント?」 「イベントには参加する主義ですし、経済を回すのは大事です」  キリッと真顔で返すので、優羽は笑ってしまった。 「それはぜひ、行きましょう」  そんなわけで二人でデパートに行くことになったのだった。  クリスマス近くのデパートはなかなかに混雑している。二人はメンズ商品を専門的に扱うメンズ館に立ち寄ることにする。  細かいこだわりにうっとりしてしまいそうな革の財布や、シンプルでありながら洗練されたデザインの手袋。  そして、スタイリッシュで使い勝手の良い革製のバッグや時計が並んでいた。  その中で藤井はネクタイを気に入って選んで買っていた。
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