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「首輪です」
そんなふうに笑っていたけれど、優羽も気になるものを見つけてしまった。
ネーム入りの高級ボールペンだ。
黒いボディにゴールドの筆記体でネームが入っているのを見て、先日ノートに城ヶ崎がいろいろメモを取っている姿が思い浮かんだのだ。
その手にペンを持っている姿まで鮮明に思い浮かんでしまう。
とても似合う気がした。
ネームは一週間もあれば入れてもらえると言うので、もしもクリスマスに会えるのならそれにも間に合いそうだった。
予定にはなかったけれど、優羽はそれを城ヶ崎に使ってほしいと思ったのだ。
「高級筆記具、いいですね。自分では買わないからなおさらいいかもしれません。城ヶ崎先生、ペンとか使うんですね」
「メモも使うみたいなの」
「なんか、片手にパソコンってイメージですけど」
確かに会社の会議に向かうときや簡易なミーティングの時は片手に開いた状態のノートパソコンを持って仕事することもある。
城ヶ崎のイメージがそれと言うのも納得できて、優羽は笑ってしまった。
「意外と書きものもするみたい」
「プレゼントが大人ですよ～。かっこいいなあ」
喜んでくれたらいいなぁと思うのはプレゼントをする側の楽しみでもあるだろう。
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