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逞しくて大きな胸の中でぎゅうっと抱かれて、貪られるようにするキスは官能的としか言いようのないものだった。
やっと離してもらった時には息も絶え絶えだった。
城ヶ崎は仕立ての良さそうなジャケットをかなぐり捨てるように脱いで、もどかしげにネクタイを首から外す。
あらわになる首から鎖骨にかけてのラインがセクシーで目のやり場に困る。
あふれんばかりどころか叩きつけられそうなくらいの色香に気を失いそうだ。
あの日もこうだったの?
剥き出しにされた欲情のようなものがまっすぐに優羽に向かってきて、抗えなくてただ目を潤ませて城ヶ崎を見ることしかできないのだ。
直接触れる首元や、ニットの下に入り込んでくる手が少しひんやりとしていて、ぞくんとする。
とても丁寧に大事なものに触れるように動く指に翻弄される。
「この前、したのは本当だよ。だから今日は優羽の気持ちいいところにいっぱい触れてあげる」
指先は少しひんやりとしていたのに、耳朶を食んでそっと舐めてくる舌の感触はひどく熱い。
時折耳元に直接的に響く粘着質な音と、耳の形をなぞるかのようなその舌の熱さに、優羽はおかしくなりそうなほど、下肢がきゅうっとした。
その部分が熱くなって、とろっとこぼれた気配さえ感じた気がした。
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