7.気づいた気持ちに

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「くっそ……マジかよ……」  城ヶ崎はそのブランケットを強く握る。  リビングから寝室に抜けて、それを寝室のベッドの上に放り投げた。  あのブランケットを抱きしめて、顔を埋めてしまったら、なにかに負けるような気がして絶対にできないと思った。    ◇◇◇    城ヶ崎からなにかメールなどが来るのではないかと思って優羽は帰ってからも、気になっていたけれど、その後、城ヶ崎から連絡が来ることはなかった。 (きっともう気が済んだのね)  そう思うと少し胸が痛んだ。  一緒に過ごした時間は確かに楽しかったから。  もうあんな風に過ごせることはないんだろうと日々の忙しさに紛れて、優羽はあの時のことは忘れることにしようと思っていた。 『年末で忙しくなる前に食事にでも行きましょう』  そんなメールが来たのは先日同窓会で会った山口早紀からだった。  会ったのは久しぶりでまた会おうね、と約束していたのだ。  庭をライトアップしている素敵なお店があるから、と連れて行ってもらった。  モダンな白い建物のレストランで白いクロスのかかった丸いテーブルにはキャンドルの灯りが揺れている。  早紀は庭の見えるテーブルを予約してくれていたようで、少し早めのクリスマスを感じられる庭のイルミネーションがとても綺麗に見えた。
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