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強く身体を抱かれるだけでクラクラするし、深いキスは息もできないくらいで、必死でする呼吸音がだんだん乱れていくのが自分でも分かる。
喘ぎにも似た甘い吐息を聞かれながらキスをしていて、この乱れた呼吸音を聞かれたら恥ずかしいとまたさらにドキドキしてきてしまう。
やっと離れた城ヶ崎は優羽の顔を覗き込んで嬉しそうに笑った。
「優羽、息が荒くなってる。可愛い……もっと乱れさせたい」
「昂希くん、シャワー浴びたい」
「一緒ならいいぞ」
即返ってきた言葉に優羽は返事に詰まってしまった。
シャワーは浴びたい。
それはもうすごく。
今も下着の中が濡れている気がするし、汗とかかいてしまっているから、流したいのだ。
浴びないという選択肢は今ない……が一緒に、とは?
城ヶ崎は優羽に向かってにっこりと笑いかけているけれど、優羽には分かる。
──これって絶対譲ってくれないやつよね?
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