3 優しいクッキー

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「ルーツ姉ちゃんはね…何にも悪くないの。でも、 その男の子ね、あたし達と能力が似てたの。空気 自体を操る人でね。ツール姉ちゃんに言ったの」 〝なんて弱っちい術なんだろうね〟 「そんなことが…」 ツールはそこまで言われた時に自分の部屋へと行ってしまった 「ツール姉ちゃん…!」 数秒の沈黙が走った 「母さんはその時、どうしていたの?」 母さんは夕飯の支度が一段落したのか、奥からでてきた 「私は用事があってちょうど近くの商店に行ってい たのよ。だから、どんな子なのか分からないの。 キナは流石に覚えてないよね」 キナは母さんを見上げてサラリと言った 「お月様みたいなおめめしてたよー」
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