遊園地が最高な件について!

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遊園地が最高な件について!

「まず!メリーゴーラウンド乗りたい!」 「おい、ちゃんと前見て歩けよ、縁種!」 最初は、縁種に言われた通りにメリーゴーラウンドに乗ることにした。ここのメリーゴーラウンドは、かなり前からあるらしい。 パステルカラーの可愛らしい馬やユニコーン、馬車たち。(ま、縁種の方が可愛いけど!)いくつか錆びていたり、塗装が剥げていたりする。だが、それも年季を感じる……否、深みのようなものがあって、俺は好きだ。(もちろん、縁種の方が好きだ!!) スタッフの人に1日乗り放題のカードを見せて、メリーゴーラウンドに近づいた。 「俺は___この馬にしようかな。」 と、呟く。格好良い。空色の馬だ。そして、その馬に跨り、「しっかりと掴もうね!」と書いてある(馬に突き刺さっているが気にしない)バーを見た。……ん、この馬の名前が記されている。 「俺の馬は……エリザベス?ちょwネーミングセンスどうなっているんだよww」 「ねー、見て、優斗君!あたしのユニコーンちゃんはブリー・イングだって!お洒落な名前〜!」 隣で、カラフルなユニコーンに乗った縁種が話しかけてきた。やっぱりネーミングセンスはどうにもならなかったようだ。 「__それでは、夢の世界へ、いってらっしゃ〜い!」 スタッフが言うと、メリーゴーラウンドが夢の世界を巡り始めた。乗りたいと言っていた本人、縁種は「わ~!」とか「すご〜い!」とか叫んでいる。ぐるぐると巡り巡る世界と彼女の笑顔は、より輝いているような気がした。 まぁ……彼女が「遊園地行きた〜い!事前予約できたから次の休み分、もう予約しちゃったもんね!」とか言い出した時には驚いたが。 (この時間が、もっと続きますように……。) 只々、そう願っていた。
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