1人が本棚に入れています
本棚に追加
第九章
そして、とうとう、母さんに知られてしまった。
「男の人と付き合っているの?」
凍りついた私の表情を見た母さんは、全てを悟った。
私の髪の毛を掴んで、真っ暗な使っていない部屋まで私を引き摺って行った。
悪魔だの、売女のようだのと罵られ、殴られた。
蹴り飛ばされ、鍵をかけられ、部屋に閉じ込められた。
泣き叫んでもドアを叩いても開けてはくれない。
三日間飲まず食わずでやっと解放された。
二度と会わないと約束をさせられた。
それからは、何かあると閉じ込められ、その度に精神が崩壊しそうになった。
彼とは連絡は取っていたが、心配をかけさせたくなかったので、この話はしなかった。
会いたいと言われても会いに行けなかった。
最初のコメントを投稿しよう!