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キーン、コーン、カーン、コーン…
ガララ!
「一花さん!どうでしょう!一緒にご飯で…も…?」
「…一花ちゃんならお弁当持って出て行ったわよ。」
「おお、桜井さんか。一体どこに…」
「…ん」
「中庭?中庭に一体何が…あ!一花さん!…の隣で楽しそうに話しているのは……木村くん?」
「く、くそ、出遅れたか…あ!隣にいるのは二奈さん…と森くんですかあ???」
「ぐぬぬ…あ、あの木の下にいるのは亜三さん…があーんしているのは中居クン?????」
「ば…馬鹿な…早すぎる。まだ一日目だぞ。一体どうなって…は!よく見たら教室にもカップルが3,4,5…そ、そんな…」
「もううるさいわねえ…ちょっと場所を変えるわよ。」
ガララ…ピシャ
「よし、委員会室ならいいでしょ。まったく、委員長なんだからあまりみっともない姿を見せないでよ。今後の活動にもかかわってくるわ。」
「すまない…しかし桜井さん、君は知っていたのか。これは一体?」
「私だけじゃなくて委員会のメンバーはあんた以外こうなるだろうと思っていたわよ。校則の51項をもう一度読み直しなさい。」
「そんなの何度も何百回も読み直したとも!『校則51項:校内での恋愛行為、またはそのように誤認されうる行為を禁ずる。ex.2人きりで横に並びながら飲食を共にする…etc』」
「はいそこまで、そう、その最初の分。その規則はあくまで校内でのみ効力を発揮する。」
「………へ?」
「つまり言い換えると、校内外であれば恋愛し放題ってこと。あんたは知らないかもだけど、うちの学校のカップル率は5割近いわよ?」
「そ、そ、そ、そ、しょ、しょんなあ……そしたら僕の一年半の頑張りはいったい…」
「あんたはこれって決めたら他のことに目がいかなすぎなのよ…大体1年生の時も私は指摘したでしょうが。」
「その時はあんまりに大量にボロクソに言われたから覚えてないよお…それなら今回も早めに言ってくれればよかったのに…」
グゥゥゥゥ…
「…はい。」
「………これは?」
「お弁当。どうせこんなことになるだろうと思って、用意しといたのよ…早くしないとお昼終わっちゃうわよ。」
ガツガツ!パクパクパク!
「…ゆっくり食べなさいよ…どう?」
「モグモグ…とても美味しいよ!ありがとう桜井さん!モグモグ…こんなおいしいお弁当は学校入って初めてだ!モグモグ…」
「…そう、ありがとう。」
「モグモグモグ」
「…………」
「モグモグモグ」
「………あ、あの、猪突はさ」
「モグモグ!お!脳に栄養が回ってきた!あ!そうだ!閃いた!!後期には恋愛禁止じゃなくて、二股解禁とすればいいんじゃないか!?恋愛解禁の延長として解禁をしてあげれば!そしたらまずはそれらしい大義を考えて…よし!…よし…これから忙しくなるぞお!…あ、ごめん。桜井さん何か言いかけてた?」
「…はあ、何でもないわ。………ばーか」
「?」
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